新食魂島

王様は裸です、と叫びたい夜。

貧民酒レビュー:金麦

ツイッターでは散々「発泡酒とか飲む人の気が知れない」などと言ってきた私だが、実をいうと飲んだことというのはない。

初めて自分で買ったビールはスーパードライだったし、その時は埼玉に住んでいたのでKOEDOビールをよくのんでいた。

そして30を超え、思うのだ。

そういう経験(意味深)がないのはまずいのではと。

私はスーパーにおもむき、第三のビール発泡酒の冷蔵庫の前におもむく。

そして驚愕するのだ。

安い。安すぎる。

どうせなら一番クソまずいであろう一番安いのをと思ったのだがそれにしたって安いし、というかそもそもどれも値段が変わらない。

10円、20円の世界で売り上げを出すことに躍起になることに何か意味はあるのだろうかと疑いも持ったが、まずはなにか買ってみよう。

どれがいい。CMのノリが楽しいクリアアサヒか、うーん。

時間にすれば10分にも満たない時間だろうが、発泡酒売り場の前でどれにしようどれにしようと悩むおっさんの姿はさぞ滑稽だったであろう。この場を借りて謝罪申し上げる。

そして選んだのが、金麦である

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まずは開栓。

匂いをかぐ。

・・・なんだこのものすごく甘ったるいにおいは。感覚的にはスーパードライっぽいようないやそれより甘ったるい。

まあいいでしょう。

注いでみる。

・・・やはり甘ったるい。泡立ちは普通だが、なんだろうこの違和感・・・

これは飲んでみないとわからなさそうだ。

うん・・・いただきます。

意を決し、飲み込む。

うん。

 

スーパードライみたい!

 

と思った次の瞬間には、スーパードライっぽい麦っとした味が消失する。

 

後味にビール特有のえぐみもなく、のどごしさわやか。日本人は好きだろうな。

・・・とはいえ私のようなビール党には物足りない。というかビールじゃないんだから当たり前なんだけど、ビール飲んでる感じしない、アルコール入り酵母発酵麦ジュースって感じだ。

癖がないから料理には合わせやすいと思う。ただこれはビールを楽しむっていうより、酔っ払ってイヤッホオオオオオウ!!!!になるためのものだなと、思わざるを得ない。

その証拠に飲んでいくうちにビールとしての癖の強さがないので、淡々と炭酸で

喉に押し込んでいくようになっていく。

半分ほど飲んだだけで異様に飽きてくる。なのに無限に飲めそうな感じがする。変な感じだ。

 

まとめに入ろう。

まずこれの味を称するならスーパードライに炭酸水をぶち込んだものという比喩が適切だろう。

また本当に口に入れた瞬間だけはビールでそのあとは炭酸飲料と化すので、ビールのあのえぐみが、という人にはお勧め・・・したくねえー!

これをビールと認めるにはものすごく抵抗がある。

勘のラベルには「贅沢麦芽を使用」「天然水仕込み」「季節に合わせた作り」とあるがそれほどこだわるなら一般的なビールにこだわってほしいと思う。

別にこれは同じサントリー製のモルツがそんなに好きではないからとかではないのだが・・・

 

結局のところ、ビールというにはうまみが足りないし、発泡酒としてもなんか中途半端っぽそうという、まさにビール風 という言葉が似合うな というのが結論だろう