新食魂島

王様は裸です、と叫びたい夜。

無色透明無味無臭

私はジャンプで連載されていたが、作者が逮捕されるというおそらくしまぶー以来の理由で連載終了となってしまった、あのアクタージュが好きな人間だった。

初めて読んだのは、たぶん遊戯王カード目当てで買ったのだとは思うが久方ぶりに買ったジャンプ本誌、デスアイランド編で台風が上陸して、手塚監督が夜凪ちゃんを千世子にけしかけるところだ。

決して絵が現代的だとは思わなかった、が何か引き込まれる作りをしていた。

 

そんなアクタージュに登場する明神阿良也が

アイドル、星アキラには、「驚くほど無味無臭」

夜凪ちゃんには、「俺好みの臭い」

と言っている。

もちろんこれは匂いフェチの変態発言ではない。・・・ないよな?

これは自己を殺し、アイドルとしての自分に徹し、演技するアキラと、

強烈な感性、エゴで演じる夜凪ちゃんとの強烈な対比である。

作中でアキラの演技をつまらないと評する俳優もいる一方で、アキラのキラキラが張り付いたような演技が好きな人間もいる。

それについて阿良也は「いいも悪いもない、俺は嫌いだけど」と言っている。実に私好みの考えだ。世の中良い悪いの議論は大事だとは思うが、好き嫌いの議論はまことに不毛だ。

 

さて私も匂いがしない人間はダメだつまらないと思うタイプだ。

アイドルの曲も、大衆受けする曲、いきものがかりなんかは特に苦手だ。

 

しかし、そもそも匂いがあるとはどういう状態なのか?

それは、結局「何を見て」、見たものに対して「どう感じる」かを示すだけで十分なのだと思う。

 

例えば、つまらない人間はタイタニックを見て

タイタニックを見た、感動した」

終わり。という小学生みたいな感想を平然と宣う人間だ。クソかな?この感想が許されるのはサメ映画だけだぞ?

タイタニックを見た。最後まで演奏を続けようとする音楽家たちに感動を覚えた」

とでも言ってくれればまだ面白みがあるというものだ。

ちなみに私のタイタニックの感想だが、いつまでチュッチュしてんだよ、いちゃつきすぎだボケ、だ。

 

世の中にはいろいろな情報、ニュースがある。最近の雨による被害、甲子園、Daigo、張本勲

それに対する己の感想を持つのが自然の流れだとは思うのだが・・・

白状しよう。この記事を書いたのは、自分のツイッターでフォローしている人間に対する不満からだ。

本当に大多数がよくゲームのことをくっちゃべるなか、そういった社会情勢に関するコメント、是非などの考えを一切しゃべらない。

いやツイッターなんだから別に何言おうがその人の自由でしょ、と言われればそれまでなのだが、本当に何も書かないのはおかしいと思うのだ。

どうしてなのか、考えた結果、「多分何も考えてない」というのが正解なのではないかと思うようになってきた。

俺はどうやって彼らとコミュニケーションをとればいいのだ。という問題以前に、このあまりにも無味無臭な様に恐怖さえ抱いている、何考えているか全然わからないのだ。

 

多分誰も見ないだろうからこんなこと言える、そしてそう思うことにしようと決めたことがあるので記しておく。

 

あいつらバカなんだなぁー