嘘はついていないが嘘である。いっそこの路線で言ってほしかったともいえる。
さて、先日はもうねむいという理由でCharlotteまでのレビューだったが・・・正直このライターを面白いって言っている人間の感性がとても嫌いなので誰が見てるかもわからぬネットの海で一人哀を叫ぶことにする。
とはいえ正直レビューすることなんてない、あるのは批判だけだ、な今作、上の画像やPVをみた時は「いけそうやん」と期待したのは確かだ。
もちろん1話の試写会の感想がべた褒めだらけだったのは麻枝ファンにろくなやつなどいないと言ってはばからない私に一抹の不安を与えたがまあもしかしたら自分も面白いと思えるかもしれないと淡い期待を持ちながら、1話の放映(というかニコニコ配信)を待った。
そして見た感想
いつものつまらない麻枝ジョークに、うざいノリツッコミが待っていたがそれはどうせそういうノリだろうと覚悟していたのでダメージは少なかった。少なかった。
正直、相変わらずクソのようにリアリティのなさ(夏休みなのに野球部がいて、しかも自分のわけのわからない一打席勝負につきあってくれるとか聖人かよ)だが、そこもこらえた。
そして苦行とも思える24分を耐え抜いた私は間違いなく1000年ほど老いてしまっただろう。
そして2話、3話、4話、と同じような苦行を繰り返した。
だめだ全然面白くねえ・・・
いやいやここから逆転ホームランはあるかもしれない、と思わねば間違いなく発狂してたであろう。
結果的には三振して帰ってきたやつにバットを投げつけられて死んだのが今作における私だが。
4話までの感想は単純だ。頼むから話を進めてくれ。の一言。
AB!のときもそうだった、視聴者、少なくとも私の興味はキャッチコピーにもあった神への復讐をどうするのか、というところでありふざけた日常ではないのだった。
その点はCharlloteの1話は、毛程度に面白いくらいにはまともと言えた。まともだったのはそこだけだが。
今作も同じだ。4話までの流れは問題が起きる、ひながこうすればよいという、陽太が無駄に役者になって解決する。それは問題ない。
だが人間関係も進まなければ、ストーリーも進んでない。キャラクターの心情の変化もまったくわからず、何が分かったのかと言えば、お父さんが暇だという事だけ。なんだこれ?4話自体もエピソードは最悪で、真剣に頑張って大会に臨んだ人間をバカにしているとしか思えない。この麻枝という男はだいたいがそうだ、主人公とその周り以外の人間に対してクソいい加減なことをする。私はAirはそれなりに好き(話の意味やキャラクターのエキセントリックな行動も演出のおかげでみれるし)だが、それは主人公サイドに理不尽を与えているのはそこにいる人の悪意によるものではなく、呪いだとか運命だとかそういったものがあって、それに対して頑張る人間像があったからだ。
このアニメ三作はどれも主人公がまわりに理不尽を与えているようにしか見えない。
そもそもストーリーがキャッチコピーと違うってどういうことなんだ。日常はもういいよ、もっとこう「神とは?」とか「世界が滅びるとは?」とかそういうことを言ってほしいんだ。キャッチコピーで釣ったんなら餌をくれ。
さてこの物語では陽太とイザナミサァンとの恋が気になる点ではあるのだが、小さいころから付き合いがあったのなら昔は「杏子ちゃん」と呼んでいたはずだ。少なくとも幼稚園くらいの子供が「伊弉冉さん」「成神君」呼びであるはずがない。
ならばちょっと陽太が勇気だして「杏子ちゃん」呼びしてみるとかさ、そういうのあってもいいじゃない?この時点ではちょっと首を傾げられちゃうけど後の方で自然に呼び合えるようになるとかさ、そういうのでいいじゃん。
そういう心の移り変わりがないからまー5話が白けるんだ。んでそのあとの6話でも対してイザナミサァンに変化がないから「あの話何だったの」感が半端ない。
それ以降の話はひながさらわれるまでやっぱりどうでもいいのでスルー。
いやまあぶっちゃけどうでもいいクソしかないんだけどさ。
そのさらわれるシーンも感動的だ。
実はひなは要介護の脳や筋肉が萎縮する症候群を発症していたが、祖父が発明した量子コンピューターを埋め込むことで未来予知に似た予測、本人が言うところの全知全能の状態を手に入れたのだった。そしてその量子コンピューターは世界を揺るがすシロモノであり、その流出を恐れる勢力に映画の撮影中に襲われる・・・と。
すごく感動的に・・・にみせようとしている、現実は茶番であるが。
だってそこまでで陽太がひなを家族だとか恋人だとかそういうのに重ねてたシーンねーんだもん。ここまでくると、もはや思いつきでストーリー書いてんじゃないのかと疑わしくなる。
9・・・10?何話だか忘れたが、鈴木少年が陽太のもとに訪れる。
鈴木少年はすごいハッカー(小並感)らしい。そしてCV17歳のCEO(結局この人も何がしたかったんだろう)の命令で、ひなの祖父の研究をハッキング・・・あの、手でパソコンやネットにアクセスしてる風の演出は一体何だったのだろう?無駄に近未来だったが、一番無駄だったのはその存在だっただろう。
そしてそのすごい鈴木少年は、陽太にひなとやってきたことを思い出させて自分が特別な存在であることを仄めかして・・・なんだくどいやり方は。
直球ではだめなんだ、と言ってるが直接接触している時点で大分直球にすぎると思う。
正直にぶっちゃけるのと何が違うのだろうか、理解不能だ。
そして無駄に4か月以上かけて、バスケ、麻雀、ラーメンを体験する・・・鈴木君は暇なの?
正直それまでの日常回がクソどうでもいいくらいには何の起伏がなかったので、ここで追体験をしている、なんて感動的なんだ、とは絶対にならない。というかそれで鈴木君がどんな存在か気づくとか無理だろとか、麻雀やってるとか受験はどうした、とかイザナミサァンとの関係どうなったとかこちらの知りたいことは一つも言わないくせに、クソどうでもいいことばかり垂れ流しやがる。嫌がらせか?
こんな意味不明のエピソードの後、鈴木君の正体に気づいた陽太は、彼のつてでひなのいるサナトリウムに潜入する。心理士として。
・・・無理だろ。俺物語の剛田猛男くらいおっさん顔じゃなきゃ無理だろ。なんなんだこの世界にはバカしかいないのか。
この世界にバカしかいないのも麻枝作品の共通点だな、うん。
以下のストーリーは知りません。見る意味がないとわかったからです、もっと早く気付くべきでした。スラムダンクの三井より無駄に時を過ごしてしまいました。
うん、確かにキャッチコピーは嘘は言っていない。
量子コンピューターのうめこまれたひな=神 量子コンピューター=世界を狂わせるもの
とすればつじつまがあう。もっともそれは多くの人が期待したものではないだろう、そしてこの話はクッソ面白くない。
なにが悲しいって別に選択したわけでもなく、気が付いたら神はいなくなっていた、というだけのことで。なんでそういう重要なポイントに主人公の意思が関わらないとかいう、意味のないことをするのか。ここでいう主人公の意思ってひなと一緒に居たいと思う陽太の気持ちであって、そんな場面なかったからね?いや、親に合わせたシーンであったじゃん、という間抜けもいるかもしれないが、そういうのは積み重ねあってからのことだからね?
結局キャッチコピーを信じてはいけなかったのだ。
麻枝准のラーメン屋でラーメン頼んだら、うどんのスープの中にスパゲティが入ってる可能性疑わなかったほうが間抜けなのだ。ツマンネ。
キャラクターも意味不明だ。神宮司さん(このアニメの唯一のほめどころ、俺史上2位に入るかわいいピンク)、天願おばさん、そして阿修羅とイザナミサァンでにぎやかな夏をしたかったんだな、というのはわかる。それだけにその賑やかしのガヤ芸人のような雑な扱いが彼女らの存在意義に疑問符を抱かせる。
ストーリーでは陽太の気持ちがイザナミサァンからひなに移っているのだが・・・いやいつの間に?流れがないんですけどそういう。賢者の孫でももうちょっとそこは気を使ってるぞ、あれは初めて見たかわいい女の子がセシリーで、セシリーを見た瞬間、勃起度0%から100%になったのがよくわかりますからねえ!
なら最初からイザナミサァンに惚れてるとかいう設定いれんなよという話である。
結局のところ、脚本、監督は何も反省してなかった、あるいは反省するところを間違ったと言えばいいのだろうか。
遅々として一向に進まない話。無駄に積み重ねる無駄、ナチュラル狂人な発想しかしないくせにただのバカなキャラクター、積み重ねもなく唐突に放り入れる感動話。
3作に共通して言えるダメポイントがこれだけあって何も解決されていない。10年間お前は何をしてたんだとも言いたくもなる。
いや今作は少しは考えたのか?過去の話を伏線にするという動きはなかったし、とも思ったが、その伏線の貼り方が雑で、回収も雑だ。
何が二色同順だ。あれが本気で面白いと思える脳みそしてる奴とはどんなツラをしてるのだろうか。きっと便座カバーが面白いと思える顔をしているのだろう。
総評:丸太。