私がプレイしているカードゲーム、遊戯王とMTGには以下のようなカードがある。
発動できるタイミングに差はあれど
「カード名を指定して、そのカードを持っていれば全て捨てる」
カードだ。
正直、陰謀団式療法の方はマインドクラッシュと同じタイミングで使えるとしたら大問題なのでWotC社のオツムがまともなようだ。まともだったらオーコなんて作らないなんて言わないであげてくれ。
さて本題は「カード名の指定」というところだ。
この件に関しては遊戯王側がジャッジにゆだねるところではあるとはいえ、その判断はどうなんだと首をかしげざるを得ない。
カード名は正式名称を宣言しなければならない。
略称および俗称は不可能で、ルビを正しく読む。
間違えた場合は、ジャッジに相談してその判断に従う。
対してMTGにおける考え
- 名前の宣言は正確であることが望ましい。しかし完全な名前が示されてなくとも、カード1種のみを特定できるだけの情報が示されたのならばその名前が示されたとみなされ、省略や間違いも容認される[3]。マジックは名前の記憶ゲームではないためである。このときジャッジや対戦相手は、示された情報だけでは1種に特定できないと判断したならば特定できるだけの追加の情報を求めなくてはならない。
つまりMTGの言い方を借りれば、遊戯王は名前の記憶ゲームだということだ。
MTGのカードで例を出してみよう。
MTGにおけるストーリー、そこで大きな役割を担っているジェイス・ベレレンをサンプルとする。
このジェイスという人物(プレインズウォーカー、以下PW)は、PWとして幾度もカード化されている。その回数、12回。
- ジェイス・ベレレン/Jace Beleren
- 精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor
- 記憶の熟達者、ジェイス/Jace, Memory Adept
- 思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought
- ギルドパクトの体現者、ジェイス/Jace, the Living Guildpact
- 束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound
- 秘密の解明者、ジェイス/Jace, Unraveler of Secrets
- 狡猾な漂流者、ジェイス/Jace, Cunning Castaway
- 巧妙な精神魔道士、ジェイス/Jace, Ingenious Mind-Mage
- 神秘を操る者、ジェイス/Jace, Wielder of Mysteries
- 秘儀の策士、ジェイス/Jace, Arcane Strategist
- 鏡映魔道士、ジェイス/Jace, Mirror Mage
こち亀のコラなら全部一緒じゃないですかーと言われているところではあるが、人物的には同一人物なので本当に一緒だ。
MTGの流儀に従えば、宣言時に「ジェイス・ベベ便」と宣言してもこれが一番上の「ジェイス・ベレレン」を差すことは明白だ。他のジェイスなら〇〇のジェイスと宣言するなり、〇〇(パック名)のXマナのジェイスといえばよいのだから。
またこの中でとても有名ないわゆる神ジェイスは上から2番目の「精神を刻むもの、ジェイス」であるが、神ジェイスと宣言を受けて他のジェイスを想像することは少なくとも日本人プレイヤーにはありえない。
さて遊戯王の方はというと、正式名称を言わなくてはならないのだった。
遊戯王のカードではないが「束縛なきテレパス、ジェイス」を例にしてみよう。
「束縛なきテレパス、ジェイス」と宣言したとする。
すると相手はこう返すのだ。
「そんなカードはない」
と。
どういうことかというと、この束縛なきテレパス、ジェイスというのは両面にカードイラスト、能力が描かれているカードの裏面であり、宣言するときには表面のカード名である「ヴリンの神童、ジェイス」と宣言しなくてはならないのだ。
面倒くさい。。。
今度は遊戯王のカードで説明しよう、このカードだ。
このカードはドイツ語で深き悲哀の竜という意味だそうだ。
名をば、「ユベルダスエクストレームトラウリヒドラッヘ」といいけり。
決して、エキストリームではないし、ドラッヘンでもないし、トラウリグでもない。ダスエクストレームトラウリヒドラッヘだ。
いや、嫌がらせかと言わんばかりに長い名称だ。ちなみに遊戯王で最も長いカード名は
CiNo.1000 夢幻虚光神ヌメロニアス・ヌメロニア(かおすいまじなりーなんばーずせんむげんきょこうしんヌメロニアスヌメロニア)
35文字!?いやまあこれは覚えやすい。
まあ、これもいい。
いやもうわかんねえな!?
というか、正確性が問われるというのなら
吃音の人が
「お、オシリスの天空竜」
と宣言したら
「オオシリスなんていませーん^^」
さ行がうまく言えない人が
「オスリスの天空竜」
と宣言して
「オスリスって何wwwアンチ乙www」
となることもあるわけだ。
先日の記事のように遊戯王民の民度はクソなので普通にありえそうだ。
ちなみにどもり持ちは後輩に、さ行がうまく言えないのは同級生にいた。
大学の幾何の先生もさ行がうまく言えない人で、講義は聞きずらいものだった。その発音を笑う同窓生をみて、「こいつらほんま教員志望なのか?」と疑ったものだ。
結局何かいいたいわけでもないのだが、日本人思想が強い遊戯王と欧米的思考の強いMTGにこういった認識の違いがあるのだな、として締めたいと思う